俺様彼氏と空手彼女
「泣かないで、凜っ!!私もずっと凜と仲直りしたいって思ってたの!!」
「…ほんとぉに??」
「うんっもちろんだよ!!」
「そっか、ありがとう。もう許してもらえないかと思ったよ」
涙を拭いながら、ニッコリ微笑んでみせる凜。
それだけで私は、ホッとしていた。
これでいつもの二人に戻れる。
私は、心からそう信じていた。
まさか、あんなことになるなんて思いもせずに。
ごめんね、葵。
ここで、気付くべきだった。
凜の、策略に。
そしたら私は、葵を傷つけずに済んだかもしれないのに…。