俺様彼氏と空手彼女
凜と無事に仲直りできた私は、上機嫌で教室へと戻ってきていた。
「よう、璃依。やけに機嫌いいんだな?」
「あぁ、うん。凜と仲直り出来たからね」
凜と仲直り出来たことが嬉しくて嬉しくて。
私は、ニコニコと葵に答えた。
「…。」
けど、急に黙り込んでしまった葵。
どうしたのかな…。
「璃依、あんまり凜を信用すんな。それから、お前の従兄も。」
突然そんなことを言われて、愕然とした。
だって凜も隼人も、私が小さいときから一緒だ。
そんな風に言われて、おもしろくないのは必然的だった。
「どうしてそんなこと言うのっ??」
「どうしてって、お前な…。」
「凜も隼人も、私の大事な家族だよ??葵にそんなこと言われたくない。」
「…、そうだな。悪かったよ。でもお願いだから、何かあったらすぐ俺に言え。いつでも守ってやっから」