俺様彼氏と空手彼女







真っ直ぐな、真剣な目で言われ頭がクラクラした。






ただそれだけのことなのに、心臓がバクバクして恥ずかしくなる。







やっぱりこいつの、力強い瞳は苦手だ。






人を引き付けて離さない、意志の強そうな目。






揺るがない、強い気持ちが伝わってくる。




葵は、何かとてつもない苦労とか努力とかしたんだろうか…。







「璃依。そんな可愛い顔で俺を見つめて、誘惑してぇの?」






な…っ!?






「違っ…!!ざっけんなこの変態っ!!」








思わず手が出て、葵を殴ろうとするものの、あっさり受けとめられる。





忘れてたっこいつ私より強かったんだ!!






私だって、こいつと同じ黒帯なのにーっ!!





この力の差は何!?





むかつく〜っ。いつか抜いてやるんだから!!








「いい加減、暴力ぐせは直そうな…。」










< 155 / 268 >

この作品をシェア

pagetop