俺様彼氏と空手彼女
えっ…
嫌な予感がした。
「へぇー、可愛いじゃん。いいの?マジで」
入ってきた、五、六人の男子。
「な、何よアンタたち…」
「やっちゃってよ、この子。生意気でムカつくから。」
な…っ!!
「もう二度と、外に出られないような体にしてやってよ」
意味を理解し、背中に冷たい汗が流れる。
「じゃ、よろしく」
それだけ言って、女の子集団は立ち去ろうとした。
倉庫の扉を閉めて。
まずい。
外から鍵をかけられれば、逃げることも助けてもらうこともできない。
「待って!!」
慌てて飛び出そうとするが、それを邪魔するように立ちはだかる男子たち。
「…っ!怪我したくなきゃ、そこどいて!!」
いつでも攻撃出来るよう、構えて鋭く睨み付ける。
「威勢がいいんだな。そういう女、好きだぜ」
「好かれたくなんかないっ!」
この際、過去のトラウマなんかどうでもいい。正当防衛が働く。