俺様彼氏と空手彼女
「・・・?」
「…凜?」
璃依の妹との方が、俺らをびっくりしたように見ていた。
どーしたんだ?
「あ、うん。璃依、可愛いなって思って」
「は!?」
まぁ、確かにコイツは可愛いよな…。
そんなびっくりすることか?
「可愛いのは凜じゃん!」
「うん。私が可愛いのはわかってるけど。…なんて言うか、こんな璃依初めて見たから」
…璃依と、正反対だな。
璃依は、たぶん自分が可愛くてモテてるのに気付いてない。
「やっぱ、彼氏の影響かな?璃依も女の子だね。」
「は!?ってか、だからコイツ彼氏じゃないって」
「ふふっ、じゃあね、璃依っ!」
そう言って、璃依妹は走っていった。
「ったくも、なんなの」
「璃依妹も可愛いのな」
「あっそ。じゃ、私にかまわないで凜にかまえば?」
「…ヤキモチ?」
「なっ…!」
振り返って、俺を睨み付けた璃依の顔は
真っ赤だった。