俺様彼氏と空手彼女
確かに私が勝てたら、コイツに付きまとわれることもなくなる…。
それに、一位さえとれればキスしなくてもいいわけだし…。
一位とる自信だって、ある。
コイツ、私が一位取れないと思って言ってる。
「…いいよ」
こうなったら、ぎゃふんと言わせてやるんだから!!
覚悟しなさい、森崎葵!!
「そう。じゃあ、約束な。」
森崎葵は勝ち誇った笑みを浮かべた。
え…っ。なんであんなに自信があるの?
「じゃ。せいぜい頑張って、璃依」
くす。って笑った顔が妙に腹立たしい。
「なんであんなに自信満々なの…?」
そこで私はようやく事態の重大さに気付いた。
アイツが黙って私を勝たせるはずがないっ!!
絶対なんかしかけてくる!!
どうしよう、なんて約束しちゃったの?
私の負けず嫌いっ!!
あれは無視しとくべきだったのに!!