俺様彼氏と空手彼女
「もう、何??」
「凜!!アンタまさか…」
「あはっばれちゃった??実は私、葵くんに恋しちゃったの」
ばれちゃった??って、あれで気付かない方がおかしいよ…
でも…。
凜が、あいつを好きだなんて…。
「別に璃依の彼氏じゃないみたいだし、いいよね??」
「…」
「璃依?聞いてる??璃依!」
「えっあ、何!?」
「だからぁ、葵くんとのこと協力して欲しいの」
「あぁ、うん!協力ね!!いいよ、もちろん!!」
「本当ぉ!?ありがと璃依!!」
しまった。そう思ったとき、すでに遅く。
勢い任せに出た言葉は取り消せず、本当に嬉しそうに私に抱き付く凜に、今さら“やっぱり出来ない”なんて言えなかった。