俺様彼氏と空手彼女
「おい、璃依??」
私を呼ぶ声で、ハッと我に返った。
私の横には、私の顔を心配そうに覗き込むあいつ。
ってか、なんでいるの??
「いくら呼んでも返事しねぇから、マジ焦った。」
「なんでアンタがここにいるわけ??」
「なんでって、そりゃいつも通り璃依を待ってたんだけど??」
「…」
「璃依??おい、どうしたんだよ璃…」
「触らないで!」
パシィッ
高らかな音とともに、私へと伸ばされた手は私の腕によって跳ね返される。
「…」
「…迷惑なの…!!」
もう、言葉は止まらなかった。
止まって、くれなかった…。