俺様彼氏と空手彼女
「アンタに付きまとわれて、ホントいい迷惑!!」
違う。
「どうして私にかまうの!?」
やめて。
「かまうなら、同じ顔の凜でもいいじゃない!!」
言いたいことは、こんなことじゃない。
「もう私に、かまわないで!!」
いつだってそうだった。
同じ顔なのに、私は不器用で凜は器用。
いつだって、人気者は明るくて素直な凜。
私が好きになった人も、いつの間にか凜と付き合っていた。
私は、凜みたいになれない…。