今日の空も青かった
鬼ごっこ
時間はあっという間にすぎ、私が編入してから2週間がたった。クラスにもなじんで友達も増えた。
「おはようさっちゃん」
「おはよう鈴。今日は早いね」
「うん。今日はあの日だから…」
「ああ、そうだったね」
クラスのみんなはあの"元ヤン会長"事件で私と距離をおいていたようで(みんな関わりたくないんだね。会長と)でも今は全然気にしてないようで。
「鈴…残念だけど意味なかったみたい」
「?」
さっちゃんの視線は後ろのドアに向いていた。
「げっ!会長」
何で気にしてないかって?
「斎藤鈴!今日こそ生徒会に入ってもらうからな」
「だが断る!!」
もうこれが日常だからね。
「行ってらっしゃーい」
私は教室の前のドアから全速力で出て行った。