1/5の罪と傷、6%の生きる糧
安静にしていたほうが良かったかも

しれないけれど、

1人でホテルにいれば

気が狂いそうだった。

サイパンは、私の想像以上に不便で

ものがなかったから、

泣き止んだ私は、買いだしに出かけて、

よく知りもしない東京を歩き続けた。


途中、新幹線を見かけた私は、

このままこれに乗って、

聡に会いに行きたくなった。

全く関係のない他人を騙してまで

今回のお金を巻き上げている事、

それに彼だって私に来られても迷惑だ

という事に気がついて、踵を返した。
 
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