1/5の罪と傷、6%の生きる糧
バンケット人材派遣会社の

玄関の前に立つ。

今日は面接の帰りで、

私はスーツを着ている。

まだ彼が居るのかどうかは

知らない。

どちらにしても

この会社からは、ヘルプのメールが

サイパンにいる私にまで何回も来た。

私もお金が必要だし、

やる事もたいしてないから、

何日かは働く。

勇気をもって、玄関を開けた。

「お久しぶりです。」

玄関からまっすぐ奥の部屋に

彼は居て、私を見る。




私達は、

目が合ったまま

二人して

微動だにできない。





一瞬だけど、

時間が止まった。
















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