1/5の罪と傷、6%の生きる糧

私が待ち合わせの場所に選んだのは、

私の地元の公園で、

サイパンの方が涼しいんじゃないかと

思うほど、暑い日だった。

私が到着して、

10分後に彼は到着して、

とりあえず喫茶店に入った。

数年前同様に、

２人ともアイスコーヒーを頼む。

彼は、

私にお金を用意していた。

「再会したときに、渡そうと思っていました。本当に申し訳ありませんでした。」

そう謝られてはじめて、

彼は彼なりに、

色々考えたんだろうな

という実感が沸いた。

最も、

送金という方法があるけれど。

「もう、いいです。今更そのお金を受け取ろうとは思っていません。」

あの時、

私がどうやって資金を調達したか

正直に打ち明けた。

ついた嘘は墓場まで持って行くべきで、

今その人がどこにいるかも

何も知らない私が

今更相手を見つけて

お金を相手に返して

済まされる問題ではないから、

彼が何かをするべきではないと。

私達のように

返す機会がもたらされれば、

彼ではなく、私から返す。

それが、

私が出した結論だった。



それからは、

お互いが、この2年半を

どうやって生きてきたを話して、

そして水子供養をどこでしたのかを

教えてもらった。

「もう大丈夫です。最初から許しています。だから、ここからあなたを解放します。」

私は笑って、バイクの彼を見送った後で、

私のやるべき義務は、

ちゃんと果たせた事に安心した。