猫と乙女とそして、俺【完】


「うわっ!」

かどのむこう側を見るとアスファルトに黒髪の女の子が倒れていた。


それを見て俺はビックリして声をだしたんだ
…女の子の髪で顔は隠れていて見えないんだ。



「あの…だ、大丈夫?」


俺は小さな声で呟いた。俺の声に反応したのか女の子の色白の手がピックと動いた


「大丈夫!?」

今度は大きな声で
言ったんだ

そしたら……


「大丈夫だよ……
悠里(ゆうり)くん…」


女の子は俺の名前を呼んで言った。


(な、な、な、なんで!俺の名前を知っているんだ!こ、この子!お、俺、知らないぞ!)


そんなことを思っていると女の子が俺を見たんだ!





女の子の…か、顔は!
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