白虎連合Ⅰ






購買は校舎の隣にあるので外に行かなければならない。

冷たい風が体を包み、紫織の手を握って購買を目指した。






「うわ、二人共寒そう」





パンを買うために並んでいると、頭上から声がして顔を上げる。

そこには黒のセーターを着て笑っている悠介くん。

風でせっかくの髪型が壊れてしまっている。





「今日は食堂ちゃうんや」


「なんとなくパンな気分やねん」


「なんやそれっ」





紫織と悠介くんの会話を聞きつつ、パンを購入する。

今日はイチゴパンにしよっかな。






「俺もおっそろー!!!」






ヒョイ、とイチゴパンを手に持ち悠介くんはお金を払う。

私と目が合うとヘラッと笑ってみせた。







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