白虎連合Ⅰ






龍の数歩手前で立ち止まり、拳に力を込める。


久々に見る喝に、親衛隊も目を見開いていて。





「加減は無しですよ」


「当たり前」






そう告げた瞬間に私の拳は、







「…っ、!!!!」







龍の頬に食い込んだ。







殴り飛ばされ、龍は親衛隊の側で倒れて込む。

それを見下しながら私は手をプルプルと振り、未だ倒れている龍を足で蹴った。






「いってー!!!!」


「そりゃ英寿くんと雄大くんの直伝やからね」





飛び起きた龍は腫れた頬を押さえていて、口から血が流れている。

それを呆れた目で見ながら、私は自販機コーナーの出口である扉に触れた。






「ほな授業行くから」


「ありあっす!!!」


「龍の頬に氷当ててあげて」


「はいっ!!!」






手を振ってその場を後にする。

龍も満足そうやったし、これでいっか。








.
< 117 / 382 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop