白虎連合Ⅰ
龍の数歩手前で立ち止まり、拳に力を込める。
久々に見る喝に、親衛隊も目を見開いていて。
「加減は無しですよ」
「当たり前」
そう告げた瞬間に私の拳は、
「…っ、!!!!」
龍の頬に食い込んだ。
殴り飛ばされ、龍は親衛隊の側で倒れて込む。
それを見下しながら私は手をプルプルと振り、未だ倒れている龍を足で蹴った。
「いってー!!!!」
「そりゃ英寿くんと雄大くんの直伝やからね」
飛び起きた龍は腫れた頬を押さえていて、口から血が流れている。
それを呆れた目で見ながら、私は自販機コーナーの出口である扉に触れた。
「ほな授業行くから」
「ありあっす!!!」
「龍の頬に氷当ててあげて」
「はいっ!!!」
手を振ってその場を後にする。
龍も満足そうやったし、これでいっか。
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