白虎連合Ⅰ
「ゆい」
「はい」
名前を呼ばれ、振り向くと英寿くんはタバコを吸ったまま手招きをする。
それに招かれるように雄大くんの隣から英寿くんの隣に移動した。
「いいか、朱雀がやられたぐらい"ghost"は強い」
「はい」
「もしもお前や白虎が危険な目に合ったとき、その時だけは」
タバコを灰皿に押し付け、英寿くんと目が合う。
私は無意識に自分の特攻服を掴んでいた。
「お前が手を出すのを許す」
その言葉に目を見開いて、一瞬息が止まった。
背後から雄大くんと龍の視線を感じるけど、今はそれどころじゃなくて。
「約束…破ることになりますよ」
「俺が許す」
「わかりました、」
頭を下げて、目を閉じる。
すると英寿くんに髪を撫でられて。
「行け」
出動命令が下された。
.