白虎連合Ⅰ






「そっか、大変やったね」





夏美の頭を撫でて、なるべく優しく声をかける。




総長といっても私と同い年で普通の女の子。

それでもチームを背負い、ここまでやってきた。

白虎や青龍と並ぶために。






「ゆいさんにそんなんされたら、あたし泣きますよ」


「じゃあやめよ」


「どういう意味っすか?!」






あははっと笑う夏美を見て少し安心する。

妹分のチーム朱雀。

ちゃんとうちが引き受けるからね。








「ゆいさん、話は変わりますけど」


「なに?」





急に夏美は真剣になり、手持ち無沙汰なのかギブスに触れる。

その視線はギブスから私に移って。








「青山高校って、知ってます?」








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