白虎連合Ⅰ
暫くすると何台かのバイクに一代のベンツが入ってくる。
私達の目の前でそれは止まり、ベンツの中から赤い特攻服が顔を出した。
「おー、遅なってごめんなーっ」
「先に一発入れといったし」
「うわっ!!!本間やっ!!!」
龍が頭を下げている横で簡単に説明をする。
隊員達の顔を見た雄大くんはわざとびっくりしたような顔をして。
「いやー、流石俺と英寿直伝の蹴りやなっ」
「今はそういう話ちゃうやろ」
「ごめんごめんっ」
ヘラヘラ笑いながら私の横を通り過ぎ、彼等の目の前で立ち止まる。
その瞬間に表情は一変し
「お前等、このネタどっから手に入れてん」
怒りの表情に変わった。
低い声は空気を震わせ、思わず体を強ばらせる。
緊張した龍とは逆に、慣れている私は再びタバコに火を付けようとした。
「"ghost"…です」
.