白虎連合Ⅰ







「おい、英寿んとこ行くぞ」


「はい」






ベンツの運転席に乗り、雄大さんは舎弟に声を掛ける。

他に付いてきた隊員は倒れている彼等を後部座席に乗せた。

エンジンを掛ける音が聞こえると共にに車やバイクは発車して。






公園は再び暗闇に包まれた。







「ゆいさん、大丈夫っすか?!」


「…大丈夫」


「とりあえずベンチに!!!」





体を持ち上げられ、ベンチに横たわる。




先程隊員達が雄大さんに殴られた力と比にならない。

その数倍の力が頬に入り込んだのだから。






「冷たいもの買ってきます!!!」


「う、ん」






特攻服は砂で白く変化している。

お陰で体には傷が付かなかったけど。








「はぁ、」








いつの間にか空は雲に覆われていた。







.
< 155 / 382 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop