白虎連合Ⅰ
「これで頬冷やして下さい」
「うん」
龍の買ってきた水は頬を冷やすのに丁度良い。
殴られた衝撃でクラクラするけど、上半身を起こした。
「動いちゃダメっすよ!!!」
「そんなにヤワちゃうわ」
蓋を開けて水を口の中に注ぐ。
少し口を洗い、直ぐに吐き出した。
血の混じった水が地面を濡らしていく。
心配そうに見る龍に安心の意味を込めて笑いかけ、体育座りをする。
膝に顔を埋めて目を閉じた。
「うちの失態やわ」
呟いた言葉が龍に聞こえているかわからない。
けど責任、という言葉が私にのし掛かる。
英寿くんは私を信用して北区を任した。
それなのに、たった数日でこの様。
部下の管理も行き届いていない。
最低、だ。
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