白虎連合Ⅰ
泣きたいけど泣いてはいけない。
人を束ねる存在の人間が弱みを出してはいけない。
しっかりしなきゃ、彼等のリーダーは私なんだから。
「ゆいさん、」
隣に腰掛け、龍の手が私の頭に触れる。
その手は段々頭をすり抜けて、
「ゆいさんだけの責任じゃないです」
「…………」
「俺は、ちゃんと傍にいますから…」
後ろから龍の腕に包まれて抱き締められる。
辛そうな声が耳元から聞こえてきて。
部下に慰めて貰うなんて、まだまだやな。
「…帰ろっか」
「もう少しこうしてます」
ギュッと龍の腕が更に強くなる。
私は返事をしないで、そのまま動かなかった。
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