白虎連合Ⅰ
「え?え?」
いきなりの私の行動に、龍は携帯を投げ捨て上半身を起こす。
それでも私は離れなくて。
龍の背中に腕を回し、胸に顔を埋めた。
「ゆいさん?」
心配そうに龍が声を掛けてくる。
言いたいことは沢山有るはずなのに言葉に出来ない。
何を言えばいいかわからない。
困らせたくない、それなのに。
私はそのまま動けなくなってしまった。
「龍くん」
「は、はい」
「二人に何があったか知らんけど、今は慰めてあげて」
「え?」
「ゆい、今心ん中で泣いてるから」
そう言って、紫織は鞄を置いて蓮の隣に座る。
暫くすると二人はゲームを始めていて。
まるで二つの空間が出来たみたいだった。
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