白虎連合Ⅰ
「ゆいさん」
「…………」
「ゆいさんって」
「…………」
「俺には無視すんなって言う癖に」
軽く笑い、龍の手が私の頭を撫でる。
優しく、ゆっくりと。
「何があったか言ってくれな、わかりませんよ?」
「…………い」
「ん?」
「…ごめんなさい」
やっと絞り出せた謝罪の言葉。
けれど私の顔は龍に埋めたままで。
「いや、それは俺もすんません」
「……………」
「昨日言い過ぎました」
「ちが、」
「ゆいさんの事、俺何も分かってなかったです」
違う、違うねん龍。
分かってなかったのはうちの方やねん。
龍は正しかってんから。
「だからゆいさん、」
龍は私より、私の事を知っててくれたのに。
「そんな泣きそうな顔しないで下さい」
私は龍に酷い事を言った。
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