白虎連合Ⅰ
先程より密着した体は暖かい。
龍の髪が頬に当たり、くすぐったくて。
いつから龍はこんなに大きくなったのだろうか。
出会った頃は私の方が大きかったのに。
今は私の方が小さい。
「ゆいさんには俺がいます」
「…うん」
「英寿さんも、悠介さんも、紫織さんだって」
「う、ん」
「何百人っていう部下もいるんですよ?」
「うん」
俺もいますよーってテレビの方向から聞こえたけど、何故か龍は無視をしていた。
怒った蓮を紫織が宥めていたけど。
「昔のままでいいじゃないすか」
昨日も言われた、その言葉。
やっぱり私には昔が似合っているのかもしれない。
前に進むのは、私らしくない。
「白虎連合No.3、華風ゆい」
「…はい」
「特別に今日は俺の胸を貸してあげますよ」
体制を変えて、私は再び龍の胸に埋まる。
その上から包んでくれた。
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