白虎連合Ⅰ





暖房を付けて部屋の中は暖かい。



紫織はジャージに着替え、蓮に護身術を教えてもらっていて。

龍は私の隣に座り、テーブルに肘をついて教科書を眺めていた。





こんなに平和なのも久しぶりかもしれない。





最近は朱雀がやられ、隊員達が薬物に手を出したり"ghost"絡みで忙しかった。

それに龍と喧嘩もしたし、今日だって。






「全然何書いてあるのか分からないっす」


「少しは勉強しなさい」


「俺勉強アレルギーなんす」


「はいはい」







勿論私だって勉強は嫌い。




新しく染めたアッシュ系の髪色に、ほんの少しだけ薄くなった化粧。

それで優等生ってギャップありすぎやろ。







「"約束"、ですか」


「まぁね」






数学の問題を解きながら頭に入れていく。




いつの間にかノートには公式がびっしり埋まっていた。








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