白虎連合Ⅰ
安西葉の言う通り、街に"ghost"が出現するようになった。
それも隠れたりしないで堂々と走り回っている。
けど、奴らは何もして来ない。
したとしても、隊員達に絡んで喧嘩をする程度。
今までと動きが全然違う。
ただの、そこらへんにいる族と同じ。
「薬物の件はさ、とりあえず隊員に罰を与えたから終わりにしとこって事」
「朱雀の件は?」
「青龍が受け持つんやって」
運転席に座り、携帯をいじりながら雄大くんは答える。
そっか、とだけ返し私は窓の外を見た。
「お前が動くときはお前が決めろ」
「うん」
「意味分かるな?」
「了解」
私は隊員じゃない、白虎幹部。
自分の立場を考えなければ。
これからは"ghost"幹部に出くわしても、簡単に手を出してはいけない。
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