白虎連合Ⅰ
結局学校が終わっても、何も変わらなかった。
騒がれることも、何も一つ起こらなくて。
「ゆい今日掃除当番やっけ?」
「うん、やし先帰ってていいよ」
「わかったーっ」
ロッカーから箒を取り出して紫織に手を振る。
同じ班の子は既に掃除を始めていて。
私は適当にその辺を箒で掃いていた。
「よし、帰ってええよ」
掃除の最終確認を先生がして、やっと帰宅出来る状態に。
鞄を持って階段を下り、下駄箱でローファーに履き替えて校門へと向かった。
「ゆいちゃん」
校門を出たと同時に声を掛けられ足を止める。
なんとなく話し掛けると思っていた。
今日は、絶対に。
「…黒澤くん」
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