白虎連合Ⅰ








いつの間にか太陽は落ちて、辺りは暗くなっていく。



夕日と夜空が混じった空は、とても綺麗で。







「うちの地元に噂聞いたって言ってたやん、」


「?うん」


「聞いた話はそれだけ?」


「せやで?」


「そっか」






タバコを取り出し火を付ける。

吐き出した煙は空へと消えていった。




聞いた話が噂だけでよかった。

"あの事"は内緒にしたんや。



…話せるわけないか。







「ゆいちゃん」


「なに?」


「俺ともっかい友達なってくれへん?」






黒澤くんの顔を見ると、とても切なそうで。



後悔や謝罪が込められた言葉だった。









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