白虎連合Ⅰ






「けど、うちの舎弟の前ではダメ」


「あー、白咲って奴やったっけ?」


「あの子すぐ拗ねるから」






私と黒澤くんが仲直りし、龍がどうなるか想像出来ない。

…っていうかしたくない。




こないだの事で懲りたし。






「あんな、黒澤くんってスゲー嫌やねんけど」


「じゃあ悠介くん?」


「悠介」


「悠介?」


「そう、悠介」






悠介くんから黒澤くん。

黒澤くんから悠介。




なんかややこしいなー。






「おしっ!!!帰ろっか!!!」


「わ、もうこんな時間」


「早く早くっ」


「ちょっ…!!!」






無理矢理立ち上がらされ、腕を掴まれる。

悠介は鼻歌を歌いながら駅まで進んでいって。







「子供みたい」


「はぁ?!」







久しぶりに、私は笑った。








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