白虎連合Ⅰ





学校が文化祭に気合いを入れている通り、教室も廊下も驚くぐらいガヤガヤしている。


大道具を運ぶ人、忙しく走る人、人それぞれ。

私はそれを横目で見ながら再びジュースのストローに口をつけた。






「文化祭も後三日後かー、なんか早いなぁ」


「日曜やるから月曜は休み?」


「そうちゃうかな?」






今日は木曜、日曜の明明後日は本番。

明日も文化祭の準備だけやし。

早く帰れるんは嬉しいけどね。






「"ghost"にも気をつけななー」


「え?」






ポツリと呟いた私の声は悠介に届いたみたいで。

何故か驚いた顔をして、頭を傾げていた。






「何で気を付けんの?」


「いや、文化祭でうかうかしたらあかんなって」


「うかうかしてよくない?祭りの一種やで?」


「白虎幹部が狙われてるらしいから」


「はい?」






更に首を傾げ、悠介は目をまん丸にする。


そしてズイッと私に近づいてきて。





え?なに?








.
< 243 / 382 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop