白虎連合Ⅰ
学校が文化祭に気合いを入れている通り、教室も廊下も驚くぐらいガヤガヤしている。
大道具を運ぶ人、忙しく走る人、人それぞれ。
私はそれを横目で見ながら再びジュースのストローに口をつけた。
「文化祭も後三日後かー、なんか早いなぁ」
「日曜やるから月曜は休み?」
「そうちゃうかな?」
今日は木曜、日曜の明明後日は本番。
明日も文化祭の準備だけやし。
早く帰れるんは嬉しいけどね。
「"ghost"にも気をつけななー」
「え?」
ポツリと呟いた私の声は悠介に届いたみたいで。
何故か驚いた顔をして、頭を傾げていた。
「何で気を付けんの?」
「いや、文化祭でうかうかしたらあかんなって」
「うかうかしてよくない?祭りの一種やで?」
「白虎幹部が狙われてるらしいから」
「はい?」
更に首を傾げ、悠介は目をまん丸にする。
そしてズイッと私に近づいてきて。
え?なに?
.