白虎連合Ⅰ






「人違いじゃないですか」


「アホか、早よ起き上がれ」


「……………」






腰を掴まれ、強制的に龍の膝から体を起こされる。

そして私の右隣には英寿くん、龍を無理矢理退かして左側に雄大くんが座り込んだ。






「ちょっ、雄大さんそこ俺の席っすよ?!」


「はいはい」


「ひでー!!!」






龍と雄大くんが絡んでいる中、英寿くんはメニュー表を見る。

暫く眺めてメニュー表をテーブルに置いて近くの男子に話し掛けた。







「おい、酒持ってこい」


「いやっ、あのっ…」


「あ?」


「なんでもありません!!!」






男子は青い顔をしながら教室から走っていく。



文化祭なので酒は禁止。

けどそんなの彼等には通用しない。






「輩みたいなことしんといてよ」


「酒飲みたいから頼んだだけや」


「あのね」







これ以上何も言わないでおこう。


そう思いジュースに口をつけた。







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