白虎連合Ⅰ
「あの、悠介…」
「出口まで送ってあげるな」
「あ、ありがとう」
顔を上げると悠介はニッコリ微笑んで。
私は情けなくなり、悠介に身を預けた。
「ゆいちゃんドレスめっちゃ可愛いやん」
「ど、どうも」
「てかなんで一人でお化け屋敷入ったん?」
「…総長からの命令」
「ははっ、そうなんや」
私が進めなかった道をどんどん進む。
教室ってこんなに広かったっけ?
こんなん行けるわけないやん…。
「うがー!!!!」
「いやあぁああ!!!」
「あははっ」
途中お化けが出てきて、私は更に悠介に抱きつく。
それに合わせて悠介も体制を整えてくれて。
…制服から香水の香りがする。
「ほら出口やでー」
「まぶしっ…!!!」
気か付けば廊下に出ていて。
思わず目を細めた。
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