白虎連合Ⅰ






「はい、龍これあげる」


「いらないっす」


「じゃあ唐揚げは?」


「いらないっす」


「……………」


「……………」






グラウンドにはたくさん出店が出ていて、人で賑わっていた。



紫織は蓮達と行動して、英寿くんと雄大くんはタバコを吸って休憩している。

やっと歩けるようになった私は龍と一緒にいるんだけれども。



機嫌が悪い、悪すぎる。







「ゆいさんは、」


「なに?」


「アイツの事許したんすか?」






タバコを吸い、白い煙を吐く。

けど龍は空を見たままで。






「なんで?」


「そう見えたからです」


「そっか」


「ゆいさんアイツの事好きなんすか?」


「はぁ?」






唐揚げを思わず落とし、龍を見る。

いつの間にか龍も私を見ていて。






目が合った。









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