白虎連合Ⅰ
確かに龍には私しか居ない。
昔から、私しか。
龍が私に依存するのも、昔の私しか見ていないのも。
あの時の私が毎日龍と一緒にいたからで。
でも今の私は常に一緒にいない。
勉強だったり、悠介と一緒にいたり。
けど、
「龍」
「…はい」
「大丈夫、龍の傍におるよ」
「……………」
「離れていかへんから、安心して」
「…は、い」
いつになく小さくなった龍に唐揚げを渡す。
今度はちゃんと受け取ってくれて。
私は龍に笑いかけた。
「今日は一緒に北区に泊まろっか」
「まじすか?」
「皆打ち上げするし、そのまま泊まるから」
「はいっ!!!」
機嫌の直った龍は尻尾を振っていて。
うちのチームは何かあるとすぐ打ち上げをする。
…まぁ今日ぐらい家帰らんでいいよね。
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