白虎連合Ⅰ







部屋の中には英寿くんの携帯の音と雄大くんのイビキ、皆の寝息のみ。



比較的静かな部屋は妙に落ち着き、英寿くんの足を背もたれにして毛布を被る。

狭いソファーも何故か心地いい。



それはきっと、心から英寿くんを信用しているからやと思う。







「寝室でちゃんと寝ろ」


「龍がくっ付くから嫌」


「なんやそれ」






今は十一月中旬。

流石に冬が近づいているので寒い。






「…あ、」


「どうしてん」







来月、来月は私の誕生日。




そっか、だから最近"あの夢"を見るんや。

誕生日が近いから。






もうすぐ三年目の冬がやってくる。









「なぁ英寿くん」


「あー?」


「うちは三年前と比べて変わったかな」






まだ記憶に新しい。


三年前の私。









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