白虎連合Ⅰ






「なぁなぁ、」


「?」






悠介と喋っていると、突然前の席の男子から声を掛けられる。

その男子の隣、つまり悠介の前の席の男子もなにやら私の方向を向いていて。



確かこの二人は授業に出ないか、いつも寝ているはず。



見るからにチャラ男の彼等は、興味深そうに私に話し掛けてきた。






「華風さんって、白虎の人等と仲いいん?」


「…別に」


「でも文化祭で一緒に行動してたやーん」


「拉致られてただけ」


「なんや、それだけかー」






そう言うとチャラ男達は面白くなさそうな表情をする。


私は目を合わせないでノートをとり続けていて。






「でも確か、白虎のNo.3も華風って名前やろー?」


「へぇ、そうなんや」


「案外、華風さんやったりして?」






ニヤニヤ笑う彼は後ろを向いたまま、前のめりになって聞いてくる。


しかもノートの上に乗ってるし。





めっちゃ邪魔。







.
< 277 / 382 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop