白虎連合Ⅰ






グッ、とシャーペンに力を入れる。



その様子を悠介は心配そうに見ていて。






「ゆいちゃん?」






声を掛けられても返事が出来ない。

今、そんな余裕がない。



彼等の会話が耳から離れない。







「三年前?やったっけ?」


「そうそう、華風さんが急に荒れだして」


「めっちゃ暴れてたらしいなーっ」






ハハハ、と笑う彼等は止まらない。



しかも荒れていたのを知っている、という事は"あの事"も知っているはず。







「しかもきっかけがさぁー!!!」


「マジで?って感じ!!!」





再び彼等は私に視線を変え、妖しく笑う。






言うな。


やめて。


それ以上は、










「親友に裏切られてレイプされたんやって?」








口に出すな。








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