白虎連合Ⅰ
「え?」
私に気付いたのか、探す手を止めてパチクリと瞬きをする。
驚いた目は私と赤ペンを交互に見ていて。
…もしかして赤ペンじゃなかった?
「ごめん、赤ペン忘れたんかと思って」
「あ、うん、そうやけど…」
「じゃあどうぞ」
当たっていた事にホッとし、彼に近づける。
それでも彼はなかなか受け取らなくて。
あ、うちやから嫌なんかな。
「嫌やったやんな、ごめん」
「いや、そうじゃなくてっ」
「え?」
引っ込めた手を思わず止める。
気のせいか顔が赤いような…、うん、気のせいかな。
「それ借りたら華風さん赤ペンないやん」
そう言って、彼は
笑顔を向けてくれた。
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