白虎連合Ⅰ
「は…?」
笑い声と共に、隣から悠介の声が聞こえる。
その表情は、私には見えない。
「レイプって凄いな!!!」
「どうやった?感想は?」
「―――っ!!!」
シャーペンを持っていた腕を掴まれて、思わず目を見開く。
キレたら、キレたらあかん。
英寿くん、そして家族と"約束"してるねんから。
抑えろ、自分を抑えろ。
変わったんやろ?
英寿くんに変わったって言って貰えたやん。
だから今は我慢しな。
「なに?シカト?」
「ノリ悪っ」
眉間に皺を寄せ、二人は目で合図する。
そして教科書を丸めて口をつけた。
「お前等やめろや!!!」
その意味が分かったのか、悠介は席を立ち彼等に怒鳴る。
けど彼等は廊下側の窓から顔を出していて。
叫んだ。
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