白虎連合Ⅰ







「ふーっ、今日も一日終わったー!!!」


「ねー」






授業も全て終え、鞄を持って紫織と教室を出る。

明日は土曜やし、多分集会あるやろな。






「ちょっ…ちょっ、華風さん!!!」


「ゆい、呼ばれてんで?」


「え?」






反射的に振り向くと、黒澤くん。

手には赤ペンをしっかり握っていて。

あ、忘れてた。






「ごめん、ありがとう」


「いやいや、こちらこそ」


「あれ?黒澤ゆいにペン借りたん?」


「そうそう、助かったし」





赤ペンを受け取り、鞄のポケットに適当に入れる。

その間に紫織と黒澤くんは雑談をして。


…やっぱ仲良いなぁ。






「んじゃあたし等帰るからーっ」


「おお、華風さんまたな」


「っ、またね」








背を向いて歩き出す。

廊下の先には私達を見て怖がっている人、睨んでいる人。





まーた女の子に嫌われちゃったみたい。

ま、いっか。








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