白虎連合Ⅰ
「てかさ、黒澤があんな笑ってるの初やねんけど」
「え?」
「アイツあんなに笑ったりしぃひんねんでっ」
「そうなん?」
いきなり変わった話に、紫織は興奮を隠せない様子。
しかもあまり笑わないって…。
あんまりに見たこと無かったから、アレが普通やと思ってた。
「もしかしてゆいに興味あったりして?」
「いやいや、ないから」
「だって女嫌いやのに…おかしいやんっ」
「お、落ち着いて」
興味あるもなにも、喋ったん今日が初めてやし。
有り得ない、絶対に。
「まぁ黒澤、いい奴やから」
「うん」
いい人やと思う。
けどそれで終わらしたい。
恋愛は、嫌。
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