白虎連合Ⅰ






「―――っ、」






行事ごとには帰ってくるって言ってたけど、多分それは嘘。

本当は私が会いにいくしか会える手段はない。



安心させる為にそう言ってくれただけ。






私にとっての、一つの居場所が消えた。







「はぁ…」








涙を拭いてゲートに背を向く。

そのままトボトボと歩き続けた。



これから一人。







「……………」







でも大丈夫、私は一人じゃない。

家族と離れても、もう一つの家族が傍にいてくれる。



だってほら、現に今。











「ゆいさん、帰りましょ」








目の前にいる。










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