白虎連合Ⅰ







「ちょっとゆいさん何してんすか!!!」


「あー、龍」






どこから走って来たのか、龍は息を切らしていて。

その表情は焦っているような、怒っているような?






「あー、龍、じゃないっすよ!!!離れて下さい!!!」


「やぁー!!!英寿くん!!!」


「…好きにしてくれ」


「ゆいさんのアホー!!!」






龍は英寿くんから離そうと、私の胸下に腕を回し引っ張る。

でも私は離れたくなくて、英寿くんに腕を回してしっかり抱き付いた。



端から見たら変な光景。






「雄大くーん!!!龍がいじめる!!!」


「いやー、面白い光景やなっ」


「ゆい頑張れ!!!」


「龍はーなーしーてー!!!」


「ゆいさんが離れたら離します!!!」


「………誰か俺の立場考えてくれ」







雄大くんと紫織は笑いながら傍観する。

つい私も二人に笑いかけてしまって。







「あっ…!!!」








気が抜けたせいか、腕がゆるんでしまった。




英寿くんから離れたー!!!







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