白虎連合Ⅰ






「……………ん、」





ぼんやりと目を開けるとまだ暗闇。

全然寝ていないけど、結構お酒を飲んだせいか起きてしまった。

ふと隣を見ると、龍は背を向けて携帯をいじっていて。



龍、まだ起きてるんや。



ボー、とした頭でのんびり考える。

体にアルコールが残っている為、体がだるい。







「……はぁ、」







パタン、と携帯を畳む音。

そして溜め息。



けど私は眠いので目を閉じた。







「寝てる、やんな?」








ゴソゴソを体制を変えながら独り言を呟く。

私はただ目を瞑って、何も返事をしない。



そして、








「ゆいさん、」








龍の声が近くなったと思うと、唇に何かが触れた。




触れるか触れないかのキス。

でもその時は既に私は寝ていて。



龍の顔が赤くなっている事を知らずにいた…―。







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