白虎連合Ⅰ






「あー早く夏休みならへんかなーっ」


「ねー、」


「でもまだ夏前っていう…」





グラウンドに立ち、空を見上げる。

ジャージ姿はあんまり好きじゃないけど、やっぱり楽。





「じゃあペアになって柔軟ー」





ピッ、と先生は笛を鳴らし催促をする。

言うとおりに紫織とペアになって、柔軟を始めた。





「あれ?あれ龍くんちゃう?」


「え?」





紫織が指差す方向には、校舎から笑顔で手を振る龍。

そして他にも下の連中達。


…またサボってるし。






「きゃー!!!白咲くんに手振られた!!!」


「照れるー!!!」





てっきり自分達に手を振られたと思っているギャル達を見て、思わずため息を吐いた。


幸せもんやねぇ…。








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