白虎連合Ⅰ
なんてことは無い、ただカッコ悪いと思った。
自分より弱い人を虐める、まるで子供。
「大丈夫?」
後ろの声を無視し、もう一度声を掛けて立ち上がる。
そして手を伸ばし立たせてあげた。
「あの、」
「あんたは謝らなくていいよ、うちがぶつかったんやし」
「す、すみません」
「…もう教室戻りや」
「は、はい!!!」
そう言うと、彼は一目散に廊下を走っていって。
それを確認し、私も紫織に追い付こうと階段を下りようとした。
「なにそれ?好感度狙ってんの?」
「…………」
「そういう風に調子乗ってんのがムカつくねん!!!」
ガンっと壁を殴りながら、リーダー的存在が私を睨む。
けれど私は無表情のまま。
何も変わらない。
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