白虎連合Ⅰ







「はい、おしまい」





険悪な雰囲気の中、一人の声がそれを消していく。

視線を変えると、そこにいたのは黒澤くん。

そしてその後ろにヤンキー軍団。






「悠介…」


「名前呼ぶなっつってんやろ、ウザいねん」


「っ…!!!」


「ほんでお前らしょーもない真似すんなや」






いつもより低い声が廊下に響き渡る。

しょーもない事とは、きっと虐めの事。

きっとこの人は筋が通ってる人なんや。






「華風さん、水嶋んとこ行ってき?」


「あ、うん」


「じゃあな、」





お言葉に甘えて階段を降りる。

途中でギャル達がキレてる声がしたけど、気にしない。





紫織が以前言った、黒澤くんは女嫌い発言。

それが少しだけ、分かったような分からないような。








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