オトナ彼氏∞



私は疑問を抱きながら教室へと戻った


「あ、やっと帰ってきた」


りっちゃんがニヤニヤしながら私に小さく手を振った



「もう!りっちゃんってばなんであんな…」


「別にいいじゃない!こーゆーことは早めに言ったほうがいいのよ!」


りっちゃんはちらっと後ろに視線を送った


その先には…


机に突っ伏している信の姿



「信になんか言われた?」


「へ?あ…なんか言いかけたけど、やっぱりいいって…。信てば一体なんなの?」



私が悩みを漏らすとりっちゃんはふぅんと鼻を鳴らした



「信もまだまだね」


「へ?」


「いや~何でもない。ま、信は結花が心配なだけじゃない?」


信が私の心配?


なんで?


「信はあんたのこと妹みたいな存在だと思ってんのよ。だから変な虫が付かないか心配なのよ」



妹…?


そっか。いつも私につっかかってくるのはそう思ってくれてたからなんだ


まあ、確かに私にお兄ちゃんがいたらあんな感じなのかも…


「そっか!はあ~なんかスッキリした!」



私はモヤモヤが解け、スッキリした気持ちで授業が受けられた




< 112 / 226 >

この作品をシェア

pagetop