オトナ彼氏∞
メール
「えー明日から夏休みに入るわけですが…」
蒸し暑い体育館の中
私達は長~い校長先生の話を聞いていた
いよいよ明日から夏休み!
今年もたくさんやりたいことがあって今からワクワクしていた
「ね!正樹さんとどっか行くんでしょ?」
後ろから小声で話しかけてくるりっちゃん
最近その話ばっかり
「だからぁ~わかんないってば!」
「もぅ!せっかくの夏休みなのに!」
りっちゃんは私のいつもの答えに、ぶぅ~とすねた
そりゃ私だって、いろんなとこ行ってみたいけど…
正樹さんは社会人で中々休みとかとれないだろうし、そんな正樹さんを邪魔したくない
だからあえて夏休みの話とかはしてない
「ま、だったら私達と遊んでもらおっかな~?」
「私…達?」
こんな会話をしてり間も校長先生は話し続ける
一体何が大事なことなのか、それに何故そんなに話すことがあるのかといつも不思議に思う
「ふふふ♪ま、式が終わったら話すから」
りっちゃんは何やら楽しそうに笑い、私の背中を押した
…りっちゃんがこんな風に話を終えるのは、大抵いい話な時ではない
むしろ…
ちょっと困るような話の時
そして、その考えは見事にビンゴするのである